Rの様々な種類のグラフでデータの分布を理解する(hist、boxplot、stripchart)

データがどんな感じで分布しているか見たいとき、とりあえず視覚化してみますよね。Rだと簡単だし。

で、どんな視覚化があるかというと、ヒストグラム(度数分布図)はお馴染みですが、その他にも、箱ひげ図や一次元散布図なんかがあります。

下記は、正規分布に従う100個のランダムデータを発生させ、同じデータをそれぞれのやり方で視覚化したものです。


x <- rnorm(100,50,10) # 正規分布に従うランダムデータ
par(mfcol=c(3,1))     # 出力粋を3行×1列に分割
hist(x,breaks=seq(20,80,5))               # ヒストグラム
boxplot(x,horizontal=T,ylim=c(20,80))     # 箱ひげ図
stripchart(x,pch=1,cex=1.5,xlim=c(20,80)) # 一次元散布図


ヒストグラムは学校でも習ったし、直感的にも分かりやすいですよね。度数が高さで表されているので、量的にも理解しやすい。

箱ひげ図の意味は、以下のようになっています。
 ひげの左端  ・・・ 最小値
  箱の左端   ・・・ 25%点
 中央の太線  ・・・ 中央値(50%点)
  箱の右端   ・・・ 75%点
 ひげの左端  ・・・ 最大値

慣れないとピンとこないかもしれません。

一次元散布図は、データをそのまま座標にプロットした感じですね。データ数が多くなってくると、データの粗密はなんとなく分かりますが、数はよく分からなくなってしまいます。

こうやって並べてみると、ヒストグラムでいいじゃんって気もしますが、そうでない場合もあります。複数のデータを比較したいような場合は下の2つの方が使いやすい気がします。

↓こんな感じで、標準偏差の異なる複数のデータを作ってみます。

> sd_05 <- rnorm(100,50, 5)
> sd_10 <- rnorm(100,50,10)
> sd_15 <- rnorm(100,50,15)
> sd_20 <- rnorm(100,50,20)
> sd_25 <- rnorm(100,50,25)
> sd_30 <- rnorm(100,50,30)
>
> x <- data.frame(sd_05,sd_10,sd_15,sd_20,sd_25,sd_30)
>
> head(x)

     sd_05    sd_10    sd_15    sd_20    sd_25    sd_30
1 46.86773 43.79633 56.14103 67.87347 76.86102 52.31909
2 50.91822 50.42116 75.33310 29.05404 97.39137 41.09394
3 45.82186 40.89078 73.79883 89.42675 34.92507 14.50273
4 57.97640 51.58029 45.03638 42.32736 40.22830 50.33878
5 51.64754 43.45415 15.72147 83.08291 39.59445 79.74803
6 45.89766 67.67287 87.46492 80.24425 40.60856 97.81902


複数のグラフを並べてみます。

↓ヒストグラム


par(mfcol=c(6,1))
for(i in 1:6){
  hist(x[,i],breaks=seq(-50,150,10),main=colnames(x)[i])
}

無理矢理に縦に並べてみましたが、やっぱり場所をとりますね。

↓下記みたいに、2列にすればレイアウト的にはすっきりしますが、比較しにくくなります。


par(mfcol=c(3,2))
for(i in 1:6){
  hist(x[,i],breaks=seq(-50,150,10),main=colnames(x)[i])
}


箱ひげ図だと、↓こんな感じになります。
boxplot(x,horizontal=T)



箱ひげ図のデフォルトは縦方向なので、「水平だぞ」というhorizontalオプションを付けています。

一次元散布図だと、↓こんな感じになります。
stripchart(x,pch=1)



プロットする記号は□(pch=0 デフォルト)よりは、○(pch=1)の方が見やすいかなと思います。

箱ひげ図も一次元散布図も、基本的には一次元的な表現方法なので場所をとりませんね。

以下は30個並べてみたものですが、なんとか見られますね。
n <- 30
x <- data.frame(matrix(rep(0,n*100),ncol=n))
for(i in 1:n){
  x[,i] <- rnorm(100,50,i)
}
boxplot(x,horizontal=T)


↓一次元散布図
n <- 30
x <- data.frame(matrix(rep(0,n*100),ncol=n))
for(i in 1:n){
  x[,i] <- rnorm(100,50,i)
}
stripchart(x,pch=1)


一次元散布図は密度が高いと、プロットがつぶれちゃうので、データ数が少ないとき向きのように思います。被験者が10人とか。↓こんな感じ。


x <- rnorm(10,50,10) # 正規分布に従うランダムデータ
par(mfcol=c(3,1))    # 出力粋を3行×1列に分割
hist(x,breaks=seq(20,80,10))              # ヒストグラム
boxplot(x,horizontal=T,ylim=c(20,80))     # 箱ひげ図
stripchart(x,pch=1,cex=1.5,xlim=c(20,80)) # 一次元散布図


これくらいのデータ数だと、個々のデータの値が見える一次元散布図のメリットが出てきますね。

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